プレイ途中だけれど少し

いきなりだけど、あまりにもひどいと思う訳ですよ。


FF5では存在した、街中のNPCを押すとちゃんと道を譲ってくれるシステムが何故か無くなってます。しかもそういったことの起こり易い狭い通路がかなり多い。

町の外観なんかは確かに書き込みが多くてFF5からのグラフィックの向上は凄いんだけれど、<快適なプレイ>を削ってまでやることではないと思います。

同様にチョコボ騎乗や飛空挺の3D表現も単に見辛い。3D視点なのに地表の建築物が2Dで非常に見つけ難い。マップが頭に入るまでは「位置がわかってても見つからない」ということが良く有りました。


また、通常の移動速度が異常に遅い(遅く感じる)。人間が見てて、そして操作していて、心地よい速度というのはあるはずですが、それを敢えて外してるんじゃないかという気がしてなりません。

例えばMHFなんかの納刀移動は早すぎも遅すぎもしません。2chなんかでそのことに文句を言っている人も見たことがないです。アクションと比べるのはどうかと思いますが、<ゲームにおける視覚・操作感>という生理的快感、乃至、不快にならない速度というのは、意識して然るべきです。

10年以上前のSFCのゲームだから、といった向きもあるかと思いますが、速度のことでなにより問題なのは、ちゃんとダッシュ移動が用意されていることです。

これはFF5でも不満だったのですが、FF5ではアビリティ、FF6ではアクセサリの使用を強要します。戦闘システムに関わることを、何故通常時の快適さのシステムと混ぜてしまうのか。

ダッシュが標準装備でも誰も困らない訳です。それなのに、ダッシュ無しではダルく感じる通常時の微妙なトロさ。

プレイヤーの<ゲームを楽しむ>という部分を盾に、アビリティやアクセサリを制限させる、というのはどうかと思うのです。

これが、<とあるダンジョンでダッシュスキルがあれば、飛び越えられる場所がある>等の使用のされ方なら問題なかったでしょう。「有るとお得ですよ」という使い方ですね。

ところが実際は「無いと不便ですよ」というものにしてしまっている。現にFF7以降、そういうことは無いので考えを改めたのだとは思いますが。



そして一番ダメだなぁと思うのが、<魔石の成長ボーナス>と<離脱再加入でのレベル調整>という根本的なシステム部分です。

何が問題かというと、
『一人用RPGなのに自分が育てようと思うキャラが好きなように育てられない』
点です。


話が少し逸れますが、ROというネトゲがあります。
あれが人気を得たのは、キャラの見た目だったり、ブロードバンドが爆発的に普及した時期のMMOというような理由があると思われますが、その理由の中に、『性能も見た目も、自分の好きなように、自分のキャラを作り上げることができる』というものもあります。

それがたとえ、所謂テンプレ型だったとしても、<完成形まで自分で育て上げた自分のキャラ>なのは変わりません。理想があまりにも理想過ぎて、装備やカードの妥協ラインで個人差があったりもしますし。


つまりですね、多くのRPGプレイヤーが望むのは、<好きなキャラ(もしくは全キャラ)を自分の手で自分の思うように育てたい。作り上げたい>なのではないかと。

そしてよく言われる「FFはストーリーが一本道だ」というのもこれに起因するのではないかと考えています。


FFではストーリーの流れで、メインキャラの離脱が良く起こります。自分が気に入って一生懸命育てていても、突然居なくなるんです。しかも再加入時には勝手にレベルが上がっています。付けていた装備が劣化していたり、無くしていることもしばしばです。

FFを嫌っている人は、実は「ストーリーが一本道」なのが嫌いなのではなく、「RPGにおける成長要素を楽しませてもらえない」ことが気に入らないんじゃないかなぁと。



で、FF6です。
このゲームでは終始一貫して出ずっぱりのメインキャラは0です。お気に入りのキャラを使い続けることは出来ません。

そしてそれに輪を掛けているのが上記で述べた、<魔石の成長ボーナス>と<離脱再加入でのレベル調整>です。


わかりやすく言うとこうです。

お気に入りのキャラ(仮にAとします)を魔石を装備してレベル10に上げました。

力が普通より10多く育ちました。

レベル99の時には普通に上げるより力が99多いキャラが完成する予定だ!

ストーリー進行でAがレベル10で居なくなりました。

仕方ない、Aが帰ってきてから、同じように育成しよう。

他のキャラでストーリーを進めるとメインキャラの平均レベルが20になりました。

帰ってきたAは魔石ボーナスも付けずにレベル20に勝手に育っていました。

結局レベル99の時には、予定よりボーナスが10少なくなってしまいました。


<自分の思い通りの育成>が出来ないんですね。
例えばこれが単純なレベル制なら、レベルがあがっていて楽できて嬉しい、や、自分で育てたかったのに残念、という気分の問題で済むのですが、FF6では<再加入でレベルが上がっていた=魔石ボーナスが付けられなかった=最終的なステータス値で損をした>となってしまうのです。


ちなみに、ほぼ全員を初期レベルで好きなように育成できる方法も確立されてはいます。
(参考:ttp://nyusuke.com/game/ff6/)
ほぼ終盤まで逃げ倒して、必須経験値を分配・消去・隠蔽し、レベル6のままボスやイベントを済ませていくという恐ろしい作業量のプレイングになります。


これは本来やり込みの領域であって、<普通にプレイして『RPGの育成』パートを楽しむこと>はFF6では実質不可能となっています。

「普通に育成したいならやりこんでね?」という製作は果たして誠実なCRPG製作なのでしょうか?



ちなみに、<ただクリアする>だけなら魔石ボーナスはそんなに緻密に考えなくても可能です。現にネットどころか攻略本も無い状況で発売当時、クリアしていますし。

ですが、「ストーリーでは無く、RPGを楽しもう」、と思ったときに、FF6はいいゲームだ、とは到底思いません。


上記以外の感想はクリア後に。フライング失礼しました。


やり込み、乃至、縛りプレイへの私的見解もそのうちエントリに。
というか、大分前に<汎用キャラのススメ>という文章を書くと宣言したんですが、それも縛りプレイの話なんで、纏めてしまうかも知れません(※1)


(訳注※1)
つまりそのエントリの更新はいつになるかわからn(ry