FF6(SFC版)クリア

FFの恐ろしいところはエンディングを観たら、それまでの不満を忘れて、「いやぁいい話だった」と言ってしまいそうな所です。

実際このEDは秀逸です。ドット絵でこれは本当に凄い。
感情の無かったティナが大口開けて笑うところとか、ちっちゃいシーンにすら最大限の気を使っていて、お話的にも絵的にもとても良いものでした。

何故この気遣いをシステム面で…とも思いますが。



プレイングとしては、仲間全員確保/ラグナロック以外の魔石全入手/獣ヶ原への全登録/ボスからしか得られない青魔法2種を入手/水のハーモニー入手/全キャラの最終装備確保、辺りでしょうか。

確認してませんが呪いの指輪以外のアイテムコンプもしているはずです。

やりこんだ人は判るでしょうが、コンプデータを目指す場合はここから純粋な作業を残すのみ、という状態まではやってあります。


また、魔石の関係無いゴゴとウーマロを除いて、崩壊後に再結集した時、一番レベルが高くなっていたキャラでLv23でした。そこから76は魔石を付けてレベルを上げられます。
さすがにLv6で育成開始、等はやる気になりませんでした。



前エントリでは愚痴ばかりでしたが、ストーリーの方は中々優秀で、6までのFFではどうも世界的に危機感が無かったのですが、FF6ではかなり危機感や終末感を煽る事に成功しているんじゃないでしょうか。
ちょっとしたイベントに出てたNPCなんかもガシガシ死にますし。

また、FF1〜5ではラスボスは飽くまで<自分自身の意思で破壊や世界征服を望む一個の悪>だったのですが、今回のラスボスは<実験に拠る被検体の精神崩壊乃至人格破壊によって引き起こされた狂気、とその暴走の末の魔王化>という人災とも言えるもので(※)、この辺りも中々良く出来ています。


ただ、その割には、主人公側が無条件で正義になってるんですね。そこはどうにも納得できなくて。

序盤、帝国軍を主要な敵としてストーリーが進行して行くんですが、その際戦って殺し、経験値とお金を奪うのはモンスターではなく、帝国側の人間な訳です。

戦争やってるんですから当然ではあるんですが、そうなるとティナが訓練で30人を殺したことを思い悩むシーンとかが寒々しい訳です。
全年齢対応のゲームですし、あまり突っ込まなかったのでしょうが、ラスボスの立ち位置が上記のようなものである以上、やはり違和感を感じてしまいます。



さらに主人公側にも「こいつイカれてるヨ…」と思うキャラがいます。ロックです。まず死体を保存・保管してる時点でアウト。後ろ向き過ぎますし、復活が叶ったとしても、所謂<猿の手>系の復活だったらどうするのでしょうか。

彼女が亡くなる頃は、世界的に魔法が無くなったと思われている科学の時代な訳です。設定的に。

そんな時代に在って、「ある『かもしれない』秘法で復活させることができる『かも知れない』から保存!」とか発想がおかしいです。医学や科学の進歩を目指して研究者になるとかならまだ許せますが。

そしてそんな状況にありつつ、出会った女性には「護らせてくれよー。前は護れなかったんだよー。今度はちゃんとするからさー」です。

おかしいです。この人。

せめて吹っ切れてからなら…いや、それでも代わりに護らせてくれってのは失礼です。



こういう重い話は、全年齢対応ゲームでは難しいのかなぁ。




帝国首都に初潜入した時に酒場でその話が少し聞けます。
これを聞いているのと聞いていないのでは、ラスボスへの見解が多いに変わって来ます。

場合によっては狂気に走るのがセリスやティナであってもおかしくは無かった訳です。