またハイレベルなフリーゲームが2つ

バトルラインせずにそれをやってたりします。
どちらも本当に素晴らしい出来で、金取ってゲーム売ってる会社はほんと何やってるの?ぐらい。



○ナイトメアスフィア
作者サイト様:ミックマンX・ナイトメアスフィア
主にグロ的な意味で18禁なアクションゲーム。
イメージ的には悪魔城ドラキュラ系統のアクションでしょうか。


グラフィックやシステム周りはレビューサイトなんかで語られてるのでちょっと他の話。


18禁グロだけでなく、一応18禁エロも含まれているんですが、それがまぁいわゆる魔物陵辱魔物出産な、個人的には眉を顰める類のモノで。
自キャラ死亡時にそれが行われるんですが、もしこれを強制的に見せられてたら、どれだけゲーム内容が素晴らしくても褒めなかったと思います。
でもこの作者さんはこのシーンを全く見ずに即リトライできるように作っておられます。
これが素晴らしい。


そもそもこのゲームにおける数多のアクションゲームとの差異がそのシーンの存在であって、そこからシステム、背後設定、物語設定が導き出されており、肝と呼べる部分なんですね。
これが、顕示欲の強い製作者なら恐らく、<暴力→陵辱→出産→リトライ>としていたでしょう。


けれどココをすっ飛ばせる。
アクションゲームなのでストレス無くリトライを繰り返せるように、という配慮も含まれてると思いますが、こういう配慮をさりげなく組み込めるかどうかで、プレイヤーを意識してるかどうかが決まると思っています。


他にも、タイムアタックモードは無く、それを推奨してるわけでもないけれど、タイムアタックの出来次第でちょっとした特典があったりとか。
リザルト画面でのちょっとHな主人公画像がそれなんですが、これを「こういうのが見れるからタイムアタックしましょう」と奨めたり、ギャラリーモードがあってこの画を集めさせたりはしない。
エンディングも4種類あるけどそれを見ることに強制力を掛けない。(「4種みたら5種目が出現」とかしない。)


攻略の順序も比較的自由で、製作者から何も強制してないんですね。
全てを目に見えるように管理しようとしてないというか。
でもやり込めばそこには何か用意してあって、決して管理を放棄してる訳でもない。
通常のプレイ内は当然のことで、その全く見られることが無いかもしれない外側(タイムアタックプレイとか)も実は緩い管理下にある、というこのゲーム製作の有り様は、プレイヤー側からすれば実に快適です。


何も強制せずにプレイヤーの裁量での自由な遊び方を提供している稀有なゲームです。
エログロを避けてプレイしないのはちょっと勿体無いと思います。是非。




月夜に響くノクターンRebirth
作者サイト様:歯車の城
グラフィックもシステムもかなりのハイレベルで、ストーリーは所謂厨二なんだけど「ここまで突き抜けちゃえばこれはこれで」と思えるRPGです。本当に凄い出来なんですが、その辺はまぁどこかのレビューサイトでも読んでください。
以下は「ぜいたくを言うなら」といった話。


上のナイトメアスフィアとは逆で、徹底的に製作者の管理下に置かれてるゲームです。
アイテム図鑑があって、それを埋めなきゃならない気にさせられるし、ストーリーも攻略順序もダンジョンのギミックも、果ては各ボスの倒し方、最強装備の組み合わせ方まで、ほぼ製作者の掌中に納まっていて、それを抜け出すことはできません。


フィールマップや背景設定にも広がりは無く、想像の余地も無いです。
例えば以前プレイし詳細なリプレイまで書いたRuina廃都物語も、一つの町とその周辺地域の話でしたが、その町が広大な世界の一部でしかないという世界観作りを意識しており、しかもその地下は一個の世界と呼べる深さを誇っていました。
でもこのゲームにはそれがない。
徹底的に箱庭なんですね。


上でも少し書きましたが、戦闘や育成に関する自由度もかなり低い。
弱点や耐性がきっちり作りこまれてるからこそなんですが、逆にそれがプレイヤーの自由度を縛っている。
正解が見えすぎるというか。
「火と闇の魔法を使ってくるボスが居て、沈黙が効く」とやられたら「じゃあ火・闇耐性上げて沈黙スキル用意すれば勝ちだな」で終わってしまう。


製作ブログなんかを見ていると、

装備が完璧に揃ったら、刹那二刀のスピード型、夜霧二刀のスキル連発型、夜霧・刹那のバランス型の3タイプに分かれると思います。

動画見て発見。隠しボス2戦目、マインに行動させずに倒すのは卑怯だっw
まさか本当に倒せるとは思いもよらず。凄いなぁ…。
スイマセン、本懐ではないので次回で修正しちゃいます(^^;
折角のオマケなのだから、もっと地獄を味わうべきなのだよッ!

と書いておられ、「全て想定内に収めたい」というのがかなり見えています。


その是非はプレイヤーによりけりですし、見方を変えれば「完成度が高い」「迷わない親切設計」と見ることも出来るので決して悪いわけでは無いです。
でもボクはアイテム図鑑を埋めて隠しボス倒しきったらやめると思います。
その先に縛りプレイなんかをしようとは思わないかな。


廃都物語のように、自キャラのスキル振りや攻略順序が無限に近いほど有るゲームなら満足いくまで繰り返しプレイするんですけどね。


なんか否定的な文章になりましたがこれは飽くまで個人的嗜好からの「ぜいたくをいうなら」って話です。
単なるくそげーだったりしたら「もっとこうなればいいのに」とか思いませんし。
凄く良く出来たゲームです。本当に。