魔女と百騎兵考察・BADENDまでやった上での二周目再読プレイその20

二周目プレイしながら、諸々考察していきます。
基本的にネタバレしかありません。
例えば○○というキャラが出てきた時点で、「こいつはラスボスだからこの時云々かんぬん」みたいなことをしていきます。
なので、まだBADENDを見ていない方は読まない方が賢明です。


内容に関してのツッコミがある場合は是非コメント下さい。
ただ、妄想・思い込みの類は勘弁を。ちゃんとゲーム内ソースから導き構築されたご意見をお願いします。







○終幕



▽古13魔女
わかっていることを書き出して置こうと思います。
2chスレでも骸布との関連を指摘する声がありましたが(先を越されてちょっと悔しい。特にヘルゼーエンとの関連。)それについても。


□13人の名前
ウルカ以外は、ウルカが挙げた順にそのままです。

キルケンビュート、ファーレンハイト、ノーラ、アラマシラ、ランダルフィン、メラノーダ、ヤプトラーカ、ネザーランド、ディディ、ヴァレンティーヌ、ドートリッシュ、ヘルゼーエン、ウルカ

□外道法
ウルカの台詞から、一人(ウルカ以外の誰か)が外道法を編み出し、何人かがそれに手を染め、あるものは戦い朽ち果て、あるものは正気を失いました。
そしてキルケンビュート、ファーレンハイト、アラマシラの三人がミデア世界の出入口を閉じ、その時点で正気を失ったようです。


編み出したのは、渓谷にその名を残しているヤプトラーカではないかと思います。
この渓谷の全体マップで見れる説明は「かつて魔女達が異形のものと戦いを繰り広げたという伝説の谷」です。
そして確認できる限りでは、巨大化した(外道化した)魔女の骸が三体あります。(化石回廊の柱、というピラーから北の細い道を進むと見えます。)
魔女達が戦い、骸も3つ残っているのに、一人の魔女の名だけが付けられているからには、それだけの理由があったのだと思われます。


また、ニケの子孫を名乗る翼人族がこの北に居るため、ニケは元々その周辺地域に居た可能性が高い。
つまりイデカの村もその地域にあったのではないのでしょうか。
そしてニケを、アグニを人質にすることでおびき出し、渓谷辺りで戦闘。
外道化による戦力も投入し犠牲を出しつつもウーズ森側へ引き込んでいく。
そして最終的に胴体が崩れたというニブルヘンネで斬首して決着。
こういうルートでの戦闘だったのではないかと。


この説であれば、ニケと伴に戦いながら東進していたイデカの人達が、ニケ敗北後の撤退でニブルヘンネ〜森〜ヤプトラーカ風穴というラインを避けて南に逃げ(北は王国領の内側、東に行くにはニブルヘンネを抜かなければならない)、環境が厳しく人が近寄らない氷雪地域に隠れ里を作った、という説明も可能かもしれません。



□誰が外道化したか
キルケンビュート、ファーレンハイト、アラマシラは確定。
ヤプトラーカも渓谷名になっている以上、おそらくあの骸のどれかが本人だと思われます。


生存の確認できるウルカとドルチェ、ノーラはしていない。していた場合は、出入口の封印に参加するでしょうたぶん。
いや、参加した上で正気を保った可能性もありますが…ウルカの言い様からは三人だけで行ったように聞こえます。


封印までに死亡していた可能性もある他の面子に関してはなんとも言えません。
子を残していたり、縁者が他にも居たりすれば家名自体は残せますし。
一応、近年まで家名が残っていて確認できるのは、ネザーランド、ドートリッシュ、ヘルゼーエン。
この三家は生き残ったと考えるなら、残るのはランダルフィン、メラノーダ、ディディ、となります。
渓谷には3つの骸があったので、この中から二人は確実に外道化している、と。


また、刀剣武器の<魂ノ欠片ノ刀剣>にはディディの名が見られます。
説明文は「伝説の魔女ディディが命と引き換えに造ったとされる刀剣のレプリカ。」。
強靭な肉体性能を得るという効果の外道化が、武器精製に必要とはちょっと思えません。
実際ウルカも外道化せずに百鬼百命シリーズを作っていますし。
なので、ディディの外道化の可能性も低いと思われます。


よって、近代に残った三家が外道化しなかったという仮定においては、

【外道化し、ミデア世界の出入口を封印】
キルケンビュート、ファーレンハイト、アラマシラ


【外道化し、渓谷で戦死】
ヤプトラーカ、ランダルフィン、メラノーダ


【外道化せず、現代まで本人が生存】
ウルカ、ヴァレンティーヌ、ノーラ


【おそらく外道化せず、その血筋を近代まで確認できる】
ネザーランド、ドートリッシュ、ヘルゼーエン


【おそらく外道化せず、その命によって剣を齎した】
ディディ

という内訳ではないか、というのがボクの考察となります。
ディディ以外3人ずつというのは出来過ぎな気もしますけど。



□骸布との関係性
とりあえずは書き出してみましょう。ローマ数字は機種依存文字ですし省略しますが、一応数字順。

【泥の骸布】厳しい環境で生き抜く力が込められている。
【陽の骸布】毒を寄せ付けぬ高潔な精神が込められている。
【華の骸布】悪しきを許さぬ強き精神力が込められている。
【木漏れ日の骸布】正しきを見極める瞳の力が込められている。
【宵闇の骸布】力に屈服しない強い信念が込められている。
【焔の骸布】心の深くに根付く仁の思いが込められている。
【香木の骸布】深き眠りを跳ね返す覚悟の力が込められている。
【朧の骸布】闇を照らし進む勇気が込められている。
【蝕の骸布】欲望に負けない義の力が込められている。
【腐葉の骸布】他者を慈しみ愛する情愛の念が込められている。
【霧の骸布】知識と知恵を行使する知性の力が込められている。
【苔の骸布】困難を打ち砕き押し通す意志の力が込められている。
【白夜月の骸布】諦め挫けない強い精神力が込められている。

「焔がラビィなんだから、古13魔女じゃなくね」という話もありますが、逆に、外道三魔女+華+霧+陽の6つがありますし、焔以外の夜会魔女――灰汁や薄氷はともかく、それなりに歴史もありそうなパープルピールの砂塵だの、リューベンスの南瓜だのが無い以上、焔だけが例外なのであって、基本的には古13魔女と対応させるほうが説得力がありそうに思えます。
以下、個別に見ていきますが、流れ的に問題の焔から。



・【焔】
上でも書きましたが、古13人に限定しない場合、ゲーム内で明らかになる灰汁/薄氷/砂塵/南瓜/森/沼、を避けて焔だけを使うのは、どうにも違和感があります。
恐らく神殺し当時の本人ではないネザリアやヴェライエの二つ名が骸布に含まれていることも踏まえて、やはり古13魔女達の二つ名――というか魔力傾向、が対応していると考えた方がいい気がします。


ウルカ→マーリカ間の二つ名の譲渡に関しては微妙ですね。
パープルピールなんかもそうですが、砂漠を治めているから砂塵の魔女なのか、砂塵の魔法が得意だから砂塵の魔女なのか。
マーリカなんかは両方の意味で森が合ってますが、ウルカは森を治めてたからに過ぎない気もします。
陽から毒蛾になったヴェライエの例もありますし、基本的にはまずその魔力傾向から二つ名が与えられ、その後変更されることもある、って感じでしょうか。


また、陽や霧を見るに、その魔力傾向は血縁で同系統のものが表出しやすいのかと思われます。
ネザリアは…はっきりしません(後述)が、ヴェライエに関してはウルカへの態度から、同期や同じニケ戦を経験したという感じがせず、やはり古ヘルゼーエンの子孫かと思われます。


つまり、骸布が古13魔女の二つ名乃至魔力傾向だと仮定した場合、それは子孫にも引き継がれやすいと思われます。
そしてラビィは拾われっ子です。
その二つ名が、古13魔女の一人と思われる【焔】と同じだということは…。
本人がニケ戦で死んだのか、生き残ったけれど家名を現代まで残せなかったのかはわかりませんが、その血がどこかに残っていた可能性があります。
それが誰なのかはわかりませんが、少なくとも以下に挙げる、ゲーム内で魔力傾向が確定している人達ではないはずです。



・【木漏れ日】【蝕】【腐葉】
外道三魔女を倒した時『○○の封印の魔力が減衰するのを感じた』と出るため、彼女らがそれぞれに対応していたようです。
前から順に、キルケンビュート、アラマシラ、ファーレンハイト
また【木漏れ日】はシシーテ戦場跡地の窪地を覆っていた闇の力をかき消してもいます。(ブーメランで押すスイッチ)



・【陽】
問題のヘルゼーエンに対応するものです。
どうもこの魔力傾向は毒に強い模様。
この毒ですが、ロリカのくだりでヴェライエがマスク無しで沼に近づいていることからも考えて、<高濃度マナの瘴気に強い>と考えてもいいかと思います。
これを傍証として、異空間の瘴気の中でも狂わずに済んでいた盲た魔女が、ヴェライエではないかという裏付けに使えるかもしれません。
このタイミングでは先走りになりますが、ビスコ自身の「母=先生」発言からも、<ビスコの母=ビスコの先生ヴェライエ=異空間の盲た魔女>には説得力があるかと思います。
つまり、ビスコは【陽】の魔力傾向を、血統として先天的に持っていた可能性があります。
これにより、ビスコには毒=高濃度マナの瘴気への耐性がある訳です。
全裸で沼に直で浸かれるかどうかまではわかりませんが、マスクも護符も持たずに、沼に来た時に兵士たちが体調を崩しても平然としていた件、異空間でも体調を崩したりしなかった件、メタリカ邸でも平気だった件には説明がつくかと。



・【華】
ヴァレンティーヌがピラーを造りそのせいで碧斑病になったという際のウルカの言い様から、ドルチェ本人が古13魔女のヴァレンティーヌだと思えます。
つまり、これはこのまま。



・【霧】
古13魔女のネザーランドがこれかと思われます。
現代のネザリア=ネザーランドのご先祖かなと。たぶん。


たぶんと言ったのは、現状ネザリアが近代の魔女だと思われている理由が、「長い魔女会の歴史において、最年少で議長になった」という点だけだからです。
つまり、本編時議長なのが、マーリカの後を継いで最年少で議長になったところ、みたいな受け取られ方をされています。
ですが、ネザリアは、ジェラートに数百年(賢君やってたと自称)任せている間寝たきりだったはずのドルチェと面識があるっぽい。
また、ゲーム内において、ネザリアはウルカともドルチェとも顔を合わせない。
これ、ネザリアこそが古13魔女のネザーランドの可能性ありませんかね?


1000年前当時、13人の中で一番年下、でも神童とされるほどの天才魔女としてニケ戦に参加。
その後の夜会でウルカやドルチェが議長をやったこともあるだろうけど、二人は沼処理の関係で議長からは降りる。
他に就任した人もいるかもだけど、そのうちドルチェ辺りが推薦し、ネザリアが議長に就任。
その年齢は当時は勿論、現代から見ても早すぎる年齢であり、現在も最年少記録は彼女のものである。
みたいな。
その後は育ってきた後進に議長を譲りつつ(ヴェライエとかマーリカとか)、本編ではマーリカ行方不明を受け(たぶん本人からも頼まれ)暫定的に再び議長に、みたいな。


この場合、問題となるのは<調査>をしていた点。
古13魔女の一人ならそこが何なのか知っていたはずなので、以前書いたようにニケ打倒のための調査だとしたら少し違和感。
ただ、後に「ベルダは完全に敵になった」とマーリカネズミと会話するシーンがあることからも、この調査はニケじゃなく、<ベルダがニケ封印の場所で何かしてる>ということへの、ベルダの動向を調査していたのかなと最近では考えています。


まぁ論拠は弱いのですが、ネザリアが近代の若い魔女、というのも同じように論拠が弱かったりするので、もしかしたら…ってお話でした。



・他の魔力傾向
想像で当て嵌める事は出来ますが、証明はできません。
【朧】の「闇を照らし〜」という説明文から、これを燭台を武器にしていたノーラ辺りに当て嵌めたい気もしますが、上に挙げたものほどしっかりしたものではないですね。




□ドートリッシュ
ビスコの姓と同じということで、これまでにも色々考えましたが結論は出ません。
でもボクの(気持ち悪い)脳内ストーリーならあります(笑)。
以下にざっと書きますが、読む必要はゼロです。

らぶらぶなニケとアグニ。
アグニの幼なじみで、彼女のことが好きだったアマタイアは歯噛みしますが、相手が神では太刀打ちできません。
嫉妬が主でしょうが、彼からすると、信仰していた神がその力をいいことに巫女を好きにしている、と映ったのかもしれません。
彼は、パワハラする(してると思い込んでいる)ニケからアグニを取り戻すため、そんなことを許容して(信仰して)いるイデカの村ごと、旧王国に売り渡しました。
アグニを浚い(彼は助けだしたと思ってる)、ニケの位置を知らせたのです。
その功績からアマタイアは爵位と兵を得ました。
彼はこれでアグニと幸せに暮らせると思い込んでいました。
ですが、助けだしたと思っていたアグニの口からニケとは相思相愛であったと聞かされ、あげく裏切り者と罵られる始末。
しかもアグニはニケを誘い出すエサとして使われることになりました。
彼はニケ戦を超頑張りました。
ニケが死ねばアグニも目を覚ますだろうと。あんな化物よりも、同じ人間の偉くなった俺になびくだろうと。
それとは別に、裏切り者が王国内で信用を勝ち取るためにもそうするしかなかったという側面もありましたが。
ニケの強さは尋常ではなく、戦いは永きに及び、魔女達の造った武器を持ってしても相手になっていませんでしたが、そんな状況でもニケに挑み続けるアマタイアの姿に兵達は奮い立ち(彼はアグニの心が欲しくて必死なだけでしたが)、心酔し、彼の王国内での名声は上がる一方でした。
そしてそれは兵達だけでなく、一人の魔女の心をも捉えました。
それが13魔女の一人、ドートリッシュだったのです。
ドートリッシュは控えめな性格で、アマタイアの心がアグニに向いているとは知りつつも、彼を愛し、アグニに罵られ続け苦悩する彼を慰めるために自らの身体を任せることさえしました。
また、彼の王国内での地位を確固としたものとするため、政治的に動き、さらに民意を得られるような活動もしました。
そんなメロドラマ展開をしつつ、外道法を得た魔女達の力もあってニケを打倒。アグニもその後を追います。
結局アマタイアはアグニを裏切り殺してしまっただけだったと絶望します。
しかしドートリッシュはそんな彼を支え、危険が排除された事に歓喜する民が居ること、そして民も兵もアマタイアを新王に迎えたがっていることを彼に教えます。
彼は世論と贖罪と、自ら起こしたことへの後始末のためにも王の座につきました。
魔女との協力関係を主とする新王国の国王の座に。
一方、ニケ教そのものに関しては真実を残すことは許されませんでしたが、宗教自体は弾圧されませんでした。
アグニやイデカの村人達への後ろめたさがあったのかも知れません。
そして、アマタイアは、これまでの献身とその愛に応えたく思い、ドートリッシュを后に望みました。
ですがそれは容れられませんでした。
「魔女との協力関係を公とするために結婚するのは構わないが、2つの国に挟まれたこの国を維持するためには、外交のための婚姻関係は不可欠。それを無視して正室に魔女を置く国とすれば、両国から危機感を募らされ、早晩攻め滅ぼされましょう。」
という重臣達の意見が上がり、また、ドートリッシュ自身もその意見に賛同したからでした。
結果、ドートリッシュは側室(もしくは妾)の位置に留め置かれました。
当人達の感情とは別に、少なくとも対外的には<魔女との協力関係を示すための後宮入り>と扱われたのです。


その後彼ら自身がどういう感情でどういう関係で生きたのかはわかりませんが、現在の王室においては<側室(妾)の子にはドートリッシュ姓を授ける>という慣習が残っています。


裏切り者なのに何故か国王になったアマタイアと何故か王女に付けられてるドートリッシュ姓を説明してみました。
妄想で。
ボクの中の古ドートリッシュの映像イメージはヒルダ王女みたいな感じです。
もうひとつ、ドートリッシュが裏切りを唆し、アマタイアを傀儡の国王にするビッチverも考えましたが、そっちは<人間を愛して不幸になった魔女>の系統に入れられなくなるのでやめました。




□ディディ
上のグループ分けで何だか浮いてる彼女。


ネザリアの説明ではニケは首を飛ばされて死んだっぽい。
そしてウルカの話からは、ウルカがトドメを差したらしい。
つまりウルカがニケの首を飛ばし、その後外道三魔女がミデアの出入口を閉鎖、で決着したようです。


さて、外道化した肉体を持っていたわけでもないウルカが、どうやって街3つ超えるほどの勢いでニケの首を飛ばしたのか。
現在ほどマナが無く、そこまで強力な魔法が使えなかったという当時に、魔法では不可能じゃないかと思われます。
そこで出てくるのがこのディディが命を賭して造った剣なのかなぁと。
言ってしまえば、外道法以外でニケの肉体を上回った唯一の魔女なのかも知れません。




□おわり
予想以上の長さになりましたすいません(汗)。
ニケ戦って順を追ってみるとかなり熱い展開してるんですよね。
この辺りノベライズとかコミカライズされると面白そうだなぁと思うんですが。


次回はよどみ。
…なんですが、最近まとまった時間が取れなくて、まだプレイできていません。
いつもプレイしながら台詞を抜き出して、ある程度進んだら考察文書いて、って流れなので1イベントで結構な時間掛かるんですよね。
それでもチマチマ書き溜めて、コメント返信→貰ったコメや進んだ自分のプレイに合わせて書き置いてある記事を手直し→記事アップ、を毎日やってたわけですが、ついにストックが切れました。てへ。


なので、更新が数日途切れる可能性があります。
先に謝罪しておきますね!ごめんなさい!